~つくし世代 「新しい若者」の価値観を読む~ Readerあっこvol.2

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つくし世代

★どんな本

『ゆとり世代』『さとり世代』と言う言葉でひとくくりにされがちな現代の若者。

2002年度からの学習指導要領により、「ゆとり教育」の洗礼を受けた『ゆとり世代』では、競争自体が消滅しよく言えば「マイペース」、悪く言えば「受け身」と言われてきた。
そして次には、《消費をしない・上昇志向がない・恋愛に淡白》などの特徴を持つ現代の若者たちは、現実を受け入れ「悟っている」のだとして『さとり世代』と呼ばれて来た。

しかし、彼らがつくる流行や文化を整理し、また、行動や消費の傾向をひもといていくと、
そうした言葉のイメージには必ずしも当てはまらない、《新しいマインド》が芽生えつつあることが分かってくる。
そのキーワードが『つくし世代』。
他の世代にはない”これからの新たな若者”について迫っていく。

★どんな著者

藤本耕平(ふじもとこうへい)

1980年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業。
2002年、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)に入社。入社時からマーケティング業務に従事。
トイレタリー、化粧品、スポーツ、金融、飲料業界などジャンルを問わず様々な企業のコミュニケーション戦略、商品開発などに携わってきた。
2010年から若者研究を開始。ADK若者プロジェクトリーダー。
2012年、情報感度の高い学生メンバーで構成する若者マーケッター集団「ワカスタ(若者スタジオ)」を創設

★学び

「ゆとり」「さとり」だけではない、若者たちの特徴

私たちもよく耳にするであろう「ゆとり世代」「さとり世代」と言う言葉。
今時の若者たちは、このような言葉でひとくくりにされがちである。

「ゆとり世代」とは2002年の学習指導要領の改訂から2011年の改訂まで、約9年間にわたって行われていた「ゆとり教育」を受けた世代のことを指す。
そして「さとり世代」とは、デフレの時代を生きてきたために悟らざるを得なかった"欲しがらない若者たち”の世代であることを由来する言葉である。

しかし、今時の若者たちが消費をしなかったり欲がないことが必ずしもネガティブなことではないと考えられている。
むしろ、どんなことに対しても欲がないわけではなく、仲間たちとのつながりを大切にし、
「みんなで楽しみたい」
「みんなに喜んでもらいたい」
と言うことに対しては、上の世代よりも貪欲であるように思える。

そのように、道徳観や社会性などに基づいてではなく、
「喜んでもらえると自分も嬉しいから」
というシンプルな動機に基づいて行おうとする、仲間たちの喜びのために奉仕し、尽くそうとすることが、より日常的な行動原理や、消費の原理にもなっている若者たちのことを『つくし世代』と呼ぶ。

誰かのために

<引用>
相手から「ありがとう」と言ってもらえたら、もっと嬉しい。
そのためになら、時間も労力も惜しまない。

つくし世代の特徴として、
近年、自主的に住んでいる地域や観光地の掃除をしたり、介護施設のお年寄りたちに楽しんでもらうための活動を行う若者が増えているという。

その参加者たちは無償どころか、交通費などの経費を自己負担してまでそのような活動をする理由は
「感謝されるのが嬉しいから」
「喜んでいる顔が見たいから」
などがある。

つまり、自己成長という目的の他に「ありがとう」と言われることも有力な動機となっているようだ。

社会という、若者にとって自分との関係がわかりにくいものに貢献するよりも、働いた結果が自分のためになることをしたい、目の前にいる人からの感謝というレスポンスがほしい。

そのような特徴が、仲間との「つながり感」を高めようとするマインドとも関係しているのかもしれない。

つながりの最小化

つながりを求め続けたがゆえに、友達が増えすぎてしまうというという結果も多々起こっている。
その対策として、今時の大学生が行なっていることが「つながりの最小化」である。

FacebookやTwitterで友達がつぶやいた時にも、リプライするのは面倒くさい、でもスルーはしたくないときに「お気に入り」ボタンを押し、読んだことを相手に伝える。

そのように、一回一回のコミュニケーションにかける労力をどうやって最小化するか、という工夫を色々と編み出された。

<引用>
つながりの最小化は、若者たちの承認欲求を満たしたり、つながりを維持したりする、丁度いい手段となっている。

そうしてみると、今時の若者は強つながり願望を持つ一方で、ジレンマから断ち切るためにこのようなつながりからあえて解放されるよう時間をもコントロールしているということが言えるだろう。

★こんな人にオススメ

✳若者と関わる機会がある人
✳コミュニケーション論に関心がある人
✳マーケティングに興味がある人
etc…

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