
★どんな本
「もし世界が100人の村だったら」が出版されてから,15年。
あれから世界は人口が増えました。
15年前の世界と,どんな変化があったのか。
お金に注目した時,世界の人びととお金はどんな関係があるのか。
大金もちと貧しい人たち,その差には世界の何が関係しているのか
事実,貧しさの為に5秒に1人の子供が死んでいます。
お金が引き起こしたもの,お金が救えるものは何か。
★どんな著者
池田香代子さん
東京生まれ。ドイツ文学翻訳家・口承文芸研究家。
1998年『猫たちの森』で第一回日独翻訳賞を受賞。
著作には『世界がもし100人の村だったら』シリーズ,『魔女が語るグリム童話』などがある。
★学び
①自分と他人の違いを理解することが大切
大前提,この気持ちを持って日々を過ごすこと。
100人の日本ではなく,100人の世界であったら。
日々私たちが生きる日本の世界なんてものは,とても小さい世界。
まだまだ知らない民族,知らない宗教,知らない都市,気候,文化で世界は溢れている。
でも人々に共通することはある。
男女,子供とお年寄り
そしてお金を使って生活をしているということ。
日々を過ごす中で,色んな感情になるけれど,
抱える悩み,抱える痛みは実はとっても小さいこと。
世界にはもっときっといろんな感情がある。
②豊かな国々で増えたものは富だけではない。
一年に生み出された富の合計(GDP)は
2000年に33兆ドルから,
2015年には73兆ドルになった。
増えた富は豊かな人のもとにあつまり,
1番大金持ちのもとに49%の富
お金持ちに39%
わりと豊かな人に11%
貧しいひとに1%
あつまった。
つまり,1人の大金持ちの富と99人の富の大きさがほとんど同じ。
富だけではなく,豊かな国ではこんな人がふえている。
収入が半分になったひと
働く時間が長くなったひと
不安定な仕事のひと
資格があるけど,しごとがないひと…
なぜ。
豊かになったことに対する期待には反する結果。
その理由は,全てはほかの会社に勝つために賃金を減らされたから。
設けたお金を賃金ではなく,賭け事につかっているから。
豊かになった人がお金を何につかうのか,何の為に富を得ているのか。
お金でゆたかになることが決して本当の幸せになることではない。
しかしお金を賭け事に使って儲けようとする人は、毎日増えている。
15年の間に,お腹がすいて死にそうな人は9億人減った。
きれいな水を飲めない人は5億人減った。
貧しさの為に,5人にひとりのこどもが死んでいます
それでもこの現状。
世界からまだまだ貧しさはなくならない。
たった一人の人にあつまるお金を99人のひとへ,少しでも分け合うことができたら,
世界は変わる。
世界の現状に目をむけること
自分たちがいかに世界を救う可能性をもっているかに目をむけること
こうしている間にも貧しさで死んでいく子供がいることを知るべき。
何を競い合っても,世界はひとつ。
みんなが豊かに暮らせる世界は,考え方,お金の使い方で実現できる。
★こんな人にオススメ
✳世界のことを知りたい人
✳現状に何か悩みを抱えている人
✳世界とお金の繋がりを知りたい人