~夜のピクニック~ Readerみさきvol.3

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
夜のピクニック

★どんな本

小説家、恩田陸氏の第二回本屋大賞受賞作品。
Change4期の三田夏実さんのオススメで読みました。
登場人物は受験を控えた高校3年生。
舞台は年に一度の伝統行事である「歩行祭」。
修学旅行の替わりに開催されるイベントで、朝8時から翌朝の8時まで
およそ80キロの道のりを全校生徒1200名が歩きとおす。

物語は、ある秘密をもった貴子と融(とおる)の視点で交互に書かれており、
その二人を取り巻く友人や家族の人間関係が描かれている。
二人は同じクラスであるが一度も話したことがない。
貴子はこの行事の中で、融に話しかけて返事をしてもらえたら
あることを実行するという自分との賭けをしていた。

シンプルながらも深い設定で、かつ二日間という短い期間の設定を1冊にまとめてあり
自分の運命は自分で決めること、
当然ではないことへの気づき、自分以外の人々の支え、
今しかない一瞬一瞬の有難みが感じられる青春小説です。

★学び

①現実は自分が変える

貴子はずっと、あることが原因で融に憎まれていると感じていた。
それでも本当は近づきたくて、理解しあいたくて、
この行事でアクションを起こすことを決意し、思わぬ形でそれが現実になった。

一歩踏み出すことは勇気がいることであるが、
その先に待っていることは必ずしも自分を傷つけるものではないし、
「やらない後悔よりも、やって後悔」だと感じた。

自分の日常と重ねたときに
覚悟が足らなかったり、人に協力を得ようとせず、
自分だけでなんとかしようと考えがちなところがある。
それが良い、悪いではないが、もっともっと「今」の行動を大事にしていきたい。

これを完了すればこんな結果が得られる、
反対にこれを完了しなければこんな結果になりそうだ、という想像力を働かせたり、
なんのためにするのか目的に立ち返ったり、
他の人はどう思うか、視点を変えることで
行動するきっかけを自ら創り出していこうと感じた。

②「いつか」を今に

融は、貴子への憧れを感じていたがそれに気づかないようにしていた。
このまま時間がたつのを待って、高校を卒業して、貴子と会わない生活を送り、
家を出て、独り立ちすれば、なんのしがらみもなく自由になれると信じていた。

しかし、そんな融のことをそばで見ている親友の忍(しのぶ)は歯がゆく感じている。
雑音をシャットアウトして階段を上り切ろうとしている融に対して、
大人になってからきっと後悔するぞと忠告する。

自分自身、この融と同じく、時間がたつのをただ待つだけの状態になっている瞬間がある。
時間がたてば解決するのではないかと、未来だけに焦点を当て今をないがしろにしている瞬間だ。

その行動が周囲を不快にさせてしまっていたり、
心配をかけていることも考えられず、与えてもらっている状況を当然と思っているのではないか。
そう考えると、居てもたってもいられなくなる。

”見たくないもの、考えたくないものから自分を遠ざけていないか。”

不安や恐れもすべて自分の糧になる。
むしろより温かくなれたり、人と分かち合える自分でいれる。
理想に近づく。

頭でわかっているだけでは、わかっているとは言えないからこそ、
心の中ではわかっている重要なことに時間をかけていこうと、
この本を読んで、背中を押してもらいました。

★こんな人にオススメ

✳伝えたい想いがあるが、それを伝えられずにいる人
✳現状感じてるモヤモヤを晴らしたい人
✳一歩踏み出す勇気が欲しい人

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

8 + fourteen =

Read4Lead管理人