〜育てたように子は育つ 相田みつをいのちのことば〜 Reader麻衣vol.10

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育てたように子は育つ 相田みつをいのちのことば

★どんな本

『にんげんだもの』という書画集を昭和59(1984)年に刊行して以来、
『一生感動 一生青春』『雨の日には…』『しあわせはいつも』などの
ロングセラーを生んだ相田みつを氏。
彼の残した多くのことばは、今もなお多くの人に生きる勇気と希望をあたえ、
とくに女性層には年齢を問わず幅広く読まれ続けています。
その相田氏の書画のことばを、
児童臨床心理学の立場から《心のくすり》として、
医療福祉の治療に役立てているのが、
著者の川崎医療福祉大学、佐々木正美氏。
本書は特に、子育て中の若い父親や母親の心の糧となるような
「親と子のためのことばの本」として書かれたもの。
相田氏が残した多くのことばの中から、
佐々木先生が実践者の立場で20篇を精選し、
それらのことばの持つ力についての短いエッセイと、
それに関わる実際の臨床例を結びつける形で編集されています。
巻末には、相田みつを氏のご子息で相田みつを美術館館長の相田一人氏と
佐々木先生との解説対談も収録されています。
相田氏のことばで綴る本には名書が多く残っていますが、
「親と子」の観点でまとめられた一冊です。

★どんな著者

相田みつを氏 書
日本の詩人・書家として世に広く名を馳せていらっしゃる方です。
平易な詩を独特の書体で書いた作品で知られており、
「書の詩人」、「いのちの詩人」とも称されています。
佐々木正美氏 著
保育園、幼稚園、学校、児童相談所、養護施設、保健所など
30年以上前から子どもの臨床にたずさわってこられた方です。
また保育園や幼稚園の先生を対象とした勉強会を、20年以上続けられています。
一方で自閉症療育プログラム(TEACCH)を日本で最初に紹介した先生として、
長年にわたる自閉症の人と家族への支援に努めてきたご活躍も
功績として認められ、「朝日社会福祉賞」(2004年度)を受賞されています。
著者としての実績も多く、
本書ほか「児童精神医学の臨床」(ぶどう社)、
「自閉症療育ハンドブック」(学研)、
「エリクソンとの散歩」(子育て協会)、
「子どもへのまなざし」(福音館)など著書を多く残されています。

★学び

みんなほんもの

トマトがねえ
トマトのままでいればほんものなんだよ。
トマトをメロンにみせようとするから
にせものになるんだよ。
みんなそれぞれにほんものなのに
骨を折ってにせものになりたがる。

野菜に例えるとこんなにも簡単なのに、
子育てや教育に例えると、
まだまだ学校で、塾で、スクールで、家庭で、
「トマトをメロン」に育てようとしているのが
一般社会の現実ではないかと思っています。
それは、美味しく実るわけがないですよね!

トマトはトマト。
メロンはメロン。
その子本来のもつ可能性、
その子自身のもつパワー
その子自身のもつ才能といった
本質的な「価値」を引き出してあげて、
その子が大人になったとき、
その子の価値が社会で存分に発揮されるように育てていくことこそが、
親や教育者の役割なのだと、改めて気付いた一節です。

肥料

あのときの、あの苦しみも
あのときの、あの悲しみも
みんな肥料になったんだなあ。
じぶんがじぶんになるための。

「じぶんがじぶんになるための」というワードに
私はなにか引き付けられるものを感じました。

どんな経験も、
その人を輝かせる価値に変わる。

どんな苦しみも悲しみも痛みも、
その人の花を咲かせる肥料になる。

その人らしい花を咲かせるための。

一昔前大ヒットしたポップソング、
SMAPの「世界に一つだけの花」を
思わず思い起こしました。

私も、全ての経験を肥料に変えて、
自分にしか咲かせられない花、必ず咲かせます!

自分の番

父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人。
こうしてかぞえてゆくと
十代前で千二十四人
二十代前ではなんと
百万人を超すんです。
過去無量の
いのちのバトンを受けついで
いまここに自分の番を
生きている。
それがあなたのいのちです。
それがわたしのいのちです。

頭ではわかっていても、こうして言葉にして
みつをさんの書で描かれたものを読むと、
ぐっと伝わるものがあります。

私の命も、大切な人の命も、
百万分の一、何億分の一の奇跡から生まれた
唯一無二の、大切な命。
誰の命ひとつとっても、
無駄な命なんて、ひとつもない。
「それがあなたのいのちです。
それがわたしのいのちです。」
この二節、「あなた」と「わたし」を
あえて強調しているところに、
相田みつをさんの温かさ、愛情を感じます。

日常の中で、
自分のいのち、目の前の縁ある人のいのちの価値を
どれくらい感じて生きれているかと問われると、
仕事やプライベートにおいてひっきりなしにやってくる様々な事象に
奔走してしまっている自分自身がいることを感じています。

相田みつを氏のように、おおらかに、寛容に
物心共に豊かな愛にあふれる人で在りたい。

そして人間的な面だけでなく、影響力という点においても、
こうして書籍で多くの人々にメッセージを通じて感動の波動を伝えていることに
尊敬の念を抱かずにいられませんでした。

個人的な想いになりますが、
私自身も、書籍を自らの努力と信念で必ずカタチにし、
メッセージをより多くの人に伝え、
社会に影響を与えていけるリーダーで在りたいと、
この本を通じて自分の理想像が一段と深くなりました。

この本との出逢い

大切な友人が、是非読んでほしいと貸してくれた一冊です。
保育に強い志を持っている、愛情深くて誰よりも強く、優しい
尊敬できる自慢の親友であり、同志です。

いのちの大切さを、学べた一冊。
その子のいのちに対する慈悲深い感性の源はここにあったのかと気付くと共に、
気付かせてくれたことに、心からの感謝を抱きました。

今回はあまり触れることはありませんでしたが、
相田みつをさん氏の詩にひとつひとつ
佐々木正美氏の教育・保育分野でみた解釈が添えられていて、
教育・保育分野に対しての学びも多く得られる本です。

★こんな人にオススメ

※お子様をもつお父さん、お母さん
※将来家庭をもつであろう全ての若い世代の方々
※教育・保育分野で活動されている方、興味のある方
※いのちの大切さに触れたい、伝えたい方
etc…

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