〜東大教養学部「考える力」の教室〜 Readerタクvol.2

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東大教養学部「考える力」の教室

★どんな本

東京大学教養学部で開講されている、「ブランドデザインスタジオ」という授業を一冊にまとめた書籍。
現代の学生は正解のある問いに答えを出すことは得意でも、正解のない問いに答えることは苦手とされる。
そんな学生達に向けて、社会に出た後使えるゼロから1を生み出す「考える力」を体系化して教えるこの授業には、東大生が例年殺到している。

★どんな著者

宮澤正憲
東京大学 教養学部 教養教育高度化機構 特任教授
㈱博報堂 ブランド・イノベーションデザイン局長
東京大学文学部心理学科卒業。㈱白鳳でょうに入社後、多様な業種の企画立案業務に従事。
2001年に米国ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院(MBA)卒業後、ブランドおよびイノベーションの企画・コンサルティングを行う次世代型専門組織「博報堂ブランド・イノベーションデザイン」を立上げ、経営戦略、新規事業開発、商品開発、空間開発、組織人材開発、地域活性、社会課題解決など多様なビジネス領域において実務コンサルテーションを行っている。
同時に東京大学教養学部に籍を置き、発想力とチーム力を鍛える授業「ブランドデザインスタジオ」や大学生を対象にした発送のための教育コンテストBranCo!を企画・運営するなど高等教育とビジネスの融合をテーマに様々な教育活動を推進している。成形大学非常勤講師。イノベーション支援サービスを提供する㈱SEEDATA非常勤取締役。
(本書より引用・抜粋)

★学び

社会で求められる「考える力」

本書の著者は、広告会社の大手である博報堂で様々な独創的アイデアや魅力的なコンセプトを考え出している人物です。
そこで著者が培ってきた、ゼロから1を生み出す思考法をまとめたものが、この一冊であり、東京大学の「ブランドデザインスタジオ」という講義でした。
著者によれば、東大生は必ず正解のある問題に答えを出していく「過去を知る学び」については得意でも、答えのない問いに答えることは苦手としているそうです。
現在日本の学校教育で求められているものは、「答えのある問いに1人で挑む」ことですが、社会に出てからはそれとは真逆の、「答えのない問いにチームで挑む」ことが求められるようになります。
社会人になってから急に全く学んだことのない「考える力」を要求されても、すぐには求められる通りの力を発揮することは難しいですよね。
そこで、本書ではどのようにアイデアを出していけばいいのか、前提となる考え方が紹介されています。

アイデアはともかく出してみる

今の学生や若年層は、学校教育を通して、「いかに間違えないか」を考えて行動する傾向が強いです。
そのため、正解か不正解かわからないアイデアを発信することや、なにかを創造することに苦手意識があり、自分の意見を出すことをためらいがちです。
私自身、どうしても正解を探してしまい、新しいことに取り組むときは周りの反応を気にして意見が出せない、といった経験もありました。
どうしたらいいアイデアが出るか分からず、頭を抱えてしまうこともあります。
しかし、どれだけ頭の中で思考を巡らせても、そのアイデアを出してみないことには始まりません。
これまで世の中に出ていたり、周りの人達が持っていたりするアイデアを徹底的にインプットし、そこから新しい考えを生み出すことが重要なのです。
自分が出したアイデア自体は完璧なものではなかったとしても、チームメンバーがそれを聞いて最高のアイデアを閃いてくれれば、チームの仕事としては大成功ですよね。
失敗をおそれて立ち止まるのではなく、まず動いてみることが全ての起点なのです。

「問いの質」にこだわる

良いアイデアを出す為に重要なのは、いかに質の高いインプットができているかどうか。そして、インプットの質を決めるのは、「どんな問いをするか」だそうです。
何かを調べようとするとき、自分が疑問に思わなかったことや意識に上らなかったことをわざわざ調べませんよね。しかし問いかけられると、人は自然とその対象に意識を向けてしまう生き物です。
たとえば友達とカフェで話をしているとき、次どんな話をするかといったことに意識は向いているはずです。しかし友達から「今このカフェにお客さん何人いるかな?」と問いかけられれば、そこに意識が向きますよね。
自分が何に対して疑問を抱き、どんな問いかけを自分自身にするかで、手に入れられる情報やインプットは大きく変わってきます。

チームの力を活かす

どれだけ頭がよく考える力がある人がいたとしても、たった一人で考えらえるアイデアには限界があります。
最もアイデアを出していく上で効果的なのは、チームで集まりお互いに意見やアイデアを出し合い、それを組み合わせてブラッシュアップしたアイデアを創り上げることです。
しかし、人は自分が他人からどう思われるかを気にしてしまうため、「自分のアイデアが間違っているかもしれない」と不安になり、人前で意見を出せないという人は少なくありません。
そのため、メンバーの力を活かし最高のアイデアを生み出すためには、雰囲気づくりが重要です。
お菓子を持ち寄るでも、冗談を言ってみるでも、なんでも構いません。
自分なりに、「あなたの意見を歓迎している」という空気を創り上げることができれば、メンバーは少しずつでも安心して意見を出してくれるようになるはずです。
これがチームで「答えのない問いに共に挑む」上では、最も重要なことかもしれません。

★こんな人にオススメ

アイデアを出すことが苦手な人
柔軟な発想力を身に着けたい人
etc…

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