〜いま 世界の哲学者が 考えていること〜 Reader瑞季Vol.90

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いま 世界の哲学者が 考えていること

はじめに

いつまでも「哲学=人生論」
と思っているのは日本人だけ!
人工知能、遺伝子工学、格差社会、テロの脅威、フィンテック、宗教対立、環境破壊・・・・・
「世界最高の知の巨人たち」
が現代の解けない課題に答えをだす。
現代社会において時代遅れに聞こえる
「哲学」という言葉。
しかし、時代が大きく動く転換期に、
哲学が活発に展開されていることは
歴史を振り返ればだれでもわかる。
IT(情報通信技術)革命や
BT(生命科学)革命は
今までの社会や人間の在り方を
根本的に考え直す機会になる。
また、数百年続いてきた資本主義や、
宗教からの離脱過程が
近年大きく方向転換しつつあり、
さらに環境問題など向き合う上で、
こうした状況をトータルにとらえるには、
どうしても哲学が必要。
日々進行している出来事に対して、
一歩身を引いたうえで、
「これはそもそもどのような意味なのか?」
「これは最終的に何をもたらすのか?」
という形で問い直す。

そのために哲学という
アプローチで本書は
様々な現代社会と向き合っている。
本所は以下の6つのテーマを言及している
① 哲学は現在私たちに何を解明しているのか?
② IT革命は、私たちに何をもたらすのか?
③ バイオテクノロジーは私達をどこに導くか?
④ 資本主義制度に私達はどう向き合うべきか?
⑤ 宗教は私達の心や行動にどう影響を及すか?
⑥ 私たちを取り巻く環境はどうなっているか?
特に今回の学びのシェアでは①②⑥についてを
述べたいと思う。

★この本を取ったきっかけ

東京駅のMARUZENに
行った際にベストセラー本の
ところに本書があり、
目についたのが一番のきっかけ。
若者教育をしていく中で、
これからの世界の向かう方向に対して
「何をどう問うべきか?」
そのことと向き合うべく
手に取ったのが本書。

★学び

①哲学は現在、私たちに何を解明しているか?

多くの日本人は哲学と聞くと、
「人生論」と思っている人が多い。
実はその見解はあながち間違ってはいない。
実際哲学の始祖ソクラテスは
「ただ生きることではなく、よく生きること」
を問題とした。
よく生きるために何をすべきか—
これが哲学にとって
根本問題であることは間違いない。
しかし、本書の哲学はこの視点から少し、
視点を変えてきている。
カントの「啓蒙とは何か」
について次のように書いています。
「啓蒙とはなにか」という問いを発したとき、
カントが言わんとしたのは、
「たった今進行しつつあることは何なのか、
我々の身に何が起ころうとしているのか、
この世界、この時代、
我々が生きているまさにこの瞬間は、
いったいなんであるのか」
ということであった。
我々は何者なのか。
歴史の特定の瞬間において。
これこそ哲学の問いかけ。

②IT革命は人類に何をもたらすのか?

IT革命は社会に大きな影響を与えた。
2010年にチュニジアから始まり、
その後エジプトへと飛び火し、
やがてアラブ世界全体へと
波及した民主化運動(いわゆるアラブの春)は、Facebook、Twitterをはじめとした
SNSが決定的な役割を果たした。
この出来事はIT革命が
社会変革を可能にした
出来事とみなされている。
チュニジアで新聞やテレビなどの
既存のメディアでは
取り上げられなかったものも、
Facebookなどでアップロードされた動画を
発端に民衆の怒りは爆発し、
それとともにでも運動などが広がり、
民主化が広まった。
このことを考えるとIT革命が
民主化を可能にしたように見える。
方や一方SNSは民主化のツール
というだけではなく、
監視の手段としても利用されている。
警察組織からしたら、
取り締まるために、
飛んで火にいる夏の虫
状態であること忘れてはいけない。
またIT革命がもたらした影響に関して、
我々が意識できていないところで
管理をされているということを
本書では明かしている。
例えば、今様々なツールが電子化している。
クレジットカードやSuica、カーナビ、
Googleでのネットサーフィン、
マイナンバー、
わかりやすい例でいうと
Amazonを利用して買い物すると
自分の買い物傾向をデータ化され、
買いそうなものをピックアップされ、
気づくとそれも買ってしまうなど。
IT革命によって
様々な日常で人は監視され、
管理されている。
しかし、残念なことに
そのことに気が付いていない人が多い。
現在Facebookを利用している人は14億人、
Googleを利用する人は10億人、
そして今後もますます
その人数は増えていくことだろう。
そうなると現実の国家の人口さえも
凌駕することになる。
しかも「プラットフォーム」
となることによって、
その利用者たちの「ビックデータ」
を入手していくことで、
その影響力(管理能力)は
計り知れないものになっている。
だからその危険性に気付いた
今ヨーロッパ諸国では
FacebookやGoogleの
使用規制などのデモが起こっている。
ただ「時すでに遅し」FacebookやGoogleは
すでにヨーロッパ諸国の国民データも
しっかりと持ち合わせている。
意外にもそうなることを最初から推測し、
対策をしていたのが、中国。
中国ではFacebook、Googleは広がりは薄く、
自国内で作られている、
似たような機能のものが流行っている。
無知はコスト。
こんな言葉があるが、
そのことをより理解する章でもあった。
その他にもAIの発達により、
労働の在り方は今後どうなるのか?
以前は単純労働(ルーティン)の仕事が
ロボットが代わって行っていくように
なったことで、
雇用が減ったという問題があったが、
AIの発達により、
ホワイトカラーや知的労働(医師や弁護士)
などの仕事もロボットに
代わって行われる未来が来る。
そうなったとき人間が何を大切にし、
何のために生きるか。
そんなことが重要な
問いかけの答えを導く面白い章であった。

③人類は地球を守らなくてはいけないのか

この章はこの本の中でも最も衝撃を受けた章。
なぜなら僕は今まで以下の
ように思っていたから。
地球上の環境はひどいことになっている。
資源は枯渇し、人口は増える一方で、
食料はますます少なくなっている。
空気も水も汚染は進むばかり。
地球上の生物種はものすごい勢いで
絶滅している。
人類は年間4万種以上も生物を絶滅させ、
森林は消失しつつあり、
漁業資源も崩壊してサンゴ礁も死につつある。
人類は地球を汚していて、
肥沃な表土は消失しつつあり、
自然の上を人は舗装してしまい、
野生を破壊し、生命圏を殺戮し、
やがては自分自身も殺してしまうことにある。
例えばアルゴアの「不都合な真実」やCOP21、
京都議定書などのニュースを見たり、
学生時代にそういったことを
学んできたために以上のように思っていた。
しかし、実際はどうか。
ロンボルクは言う。
エネルギーも天然資源も枯渇しそうにない。
世界人口の一人当たりの食糧はどんどん増える。飢える人はどんどん減る。
1900年の期待寿命は30年。
それが、今日では、67年。
国連によれば、過去50年での貧困削減は、
それに先立つ500年より
大きな実績をあげていて、
しかもそれはほとんど
すべての国で起こっている。
地球温暖化は、総合的な影響を見ると、
未来にとってそんなにすさまじい問題を
引き起こさない。
また生物種だって
我々の存命中に全生物種の25~50%が
死ぬなんてことはあり得ない。
0.7%がいいとこ。
酸性雨は森林を破壊しないし、
我々の水も空気もどんどんきれいになっている。
人類という連中は、
計画可能な指標のほとんどあらゆる面で、
じつは改善を見せているのだ。
このロンボルクの記述は
今までの定番話を聞いてきた人たちは
疑惑の目を持つかもしれない。
僕も最初は「え?本当?」と思ったが
実はこの記述はそれぞれ公共的な機関が
発表しているデータの裏付けがあって、
極めて説得力がある。
この点は、「地球温暖化」問題を問い直す、
2007年著作
「地球と一緒に頭も冷やせ!
温暖化問題を問い直す」に記述されている。
環境問題を誇張し、
人々を怯えさせる実在しない問題ではなく、
むしろ本当の重要な(時に環境いがいの)問題を
解決するために、
リソース(多様な資源)と関心を向けよう。
世界の本当の状態を知ることによって、
最優先事項が何であるかを
冷静に議論する態度が必要。

★こんな人におススメ

*時代の流れを知りたい人
*激変の時代に「どう生きるか」「何を問うべきか」を明確にしたい人
*これからの時代を生きる若者
Etc…

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