~世界から猫が消えたなら~Reader ayame Vol.5

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★どんな本?<\h2>
ある日突然、余命わずかであることを宣告された30歳の僕。
僕の前にアロハシャツを着た悪魔が現れ、ある取引を持ちかけてきた。
「世界から何かをひとつ消すことで、一日の命がもらえる」らしい。
そして僕は、僕の命と引き換えに、この世から「物」を消し去ることを決めた。

2013年本屋大賞ノミネート、川村元気の感動作。

★どんな著者

川村元気(かわむらげんき)
1979年、横浜生まれ。上智大学新聞学科卒業後、東映にて『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』などの映画を製作。
2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」に選出され、’11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。’12年に『世界から猫が消えたなら』を発表。同書は本屋大賞へのノミネートを受け、映画化が決定した。’13年にはアートディレクター佐野研二郎と共著の絵本『ティニー ふうせんいぬのものがたり』を発表し、同作はNHKでアニメ化。
その他の著書として、イラストレーター益子悠紀と共著の絵本『ムーム』がある。また、山田洋次・沢木耕太郎・杉本博司・蔵本聡・秋元康・宮崎駿・糸井重里・篠山紀信・谷川俊太郎・鈴木敏夫・横尾忠則・坂本龍一との対話集『仕事。』、お金を巡る30日間の摩訶不思議な冒険を描いた小説第2作『億男』を執筆。

学び

「ほとんどの大切なことは、失われた後に気づくものよ」

もうすぐ、自分の命が終わるとしたら。
私がいなくなれば、この世に残る物は何だろうか。
今当然のように周りにいる家族も、恋人も、友人も。みんないずれこの世から消えていく。自分にとって、大切な物って一体何だろう。

主人公は、30歳の郵便配達員。脳腫瘍が見つかり、余命はあとわずか。
生きるために、自分の寿命と引き換えにこの世から物を消すという奇妙な取引を悪魔と交わす。
1つの物が消える代わりに、1日生き延びられる。
そうして消えていった電話、映画、時間……。

正解を思い出した。すぐに彼女に伝えなくては。
携帯電話、と僕はポケットを探る。
ない。そう、ないのだ。
もどかしかった。すぐに彼女に正解を伝えたかった。僕はゆっくりと足踏みしながら、映画館を見上げた。

そのとき僕は気づいた。この気持ちが、学生時代に彼女からの電話を待っていたときの、あの気持ちと同じであることに。すぐに伝えられないもどかしい時間こそが、相手のことを思っている時間そのものなのだ。
かつて人間にとって、手紙が相手に届き、相手から手紙が届く時間が待ち遠しかったように。
プレゼントは、物”そのもの”に意味があるのではなく、選んでいるとき、相手が喜ぶ顔を想像する”その時間”に意味があるのと同じように。

身近な物が消えていく度に、主人公は思い出す。
その物と共にあった思い出を、その物との出会いを、その物がきっかけで広がった世界を。
当たり前にそばにあったものが、無くなるとしたら。
これが、最後だとしたら。

僕が何気なく過ごしてきた時間が、とてつもなく大切な物に思えてくる。僕はあと何回キャベツと一緒に朝を迎えることができるのだろうか。残りの人生、大好きなあの曲を、あと何回聴くことができるのだろうか。あと何回コーヒーが飲めるのか。ごはんは何回、おはよう何回、くしゃみ何回、笑うのはあと何回だ?
そんなこと考えもしなかった。母さんと会うときだってそうだった。それが分かっていたら、その一回一回をどれだけ大切に考えたことだろう。母さんは、僕がそんなあたりまえの「ことにも気付かないうちにこの世界から消えてしまった。
僕が生きてきたこの三十年間、果たして本当に大切なことをやってきたのか。本当に会いたい人に会い、大切な人に大切な言葉を伝えてきたのか。

当たり前にそばにあるものが、なくなるとしたら。
大切な人が、いなくなってしまうとしたら。
私は最後の日に一体何をするだろう。
どんな言葉をかけるのだろう。

いつも歩くこの道も。変わらない町並みも。何気なく過ぎていく時間も。
きっとどれもが当たり前で、どれもが大切なもの。

今日を生きられること。今日もご飯を食べられること。今日も眠ることができること。いつもと同じ朝を迎えることができること。今日も大切な人と連絡が取れること。

当たり前のようで、当たり前じゃないこの世界に生きられる今を、私は大切にしたい。

★まとめ

胸が締め付けられて、考えさせられて。
読み始めると止まらない、そんな作品だった。

人には必ず訪れる「死」。
だから、なくなってしまう前に気付きたい。
この世界に生きられることがどれだけ幸せなのか。
自分の周りには大切なものがどれほど転がっているのか。

ぜひ、読んでみて欲しい1冊。

★こんな人にオススメ

■心を落ち着けるために本を読みたい人
■人生に悩んでいる人
■ほっこりしたい人

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