~心がつながるのが怖いー愛と自己防衛ー~ Readerえりvol.2

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★どんな本

心の奥底では愛情に満ちた関係を築きたいのに、 相手から遠ざかるような言動をとる人がいます。

著者はそれを「自己防衛の戦略」と呼びます。

自分の感情と距離を置き、他者と距離を置くのが自己防衛の目的です。

大人になって心が強くなり、 もう自己防衛は不要になっているのに自動的に戦略が作動し、 自分の感情を感じず、他者と離れようとしてしまうのです。

著者は自己防衛の戦略について、豊富な事例とともに丁寧に解説します。

★どんな著者

イルセ・サン Ilse Sand

心理療法士。

デンマークのオーフス大学で神学を学び、C・G・ユングとキルケゴールに関する修士論文を執筆。

また、いくつかの心理療法的アプローチの訓練を受けており、デンマークの心理療法協会の会員でもある。

現在はスーパーバイザー、トレーナー、講演者、セラピストとして活動している。

★学び

自己防衛の戦略とはどのようなものか

自己防衛戦略は、非常事態を切り抜けるため、しばしばとられます。

子供の頃、両親の気をひきたかった。

そのために行動したのに、返ってきたのはネガティブな反応ばかり。

するとその子供は親と緊密な愛情関係を築けるように、自分の感情ではなく、相手の感情を優先するようになる。…*

そうしてその子が大人になった時には、自分の感情を外に出さなくなってしまっていた。

これは、自己防衛の戦略の例です。

自分の精神を守るために、初めは意識的に*のような意思決定をします。

そしてだんだんその意思決定が無意識化され、本当の自分自身の欲求に向き合えなくなってしまうのです。

悲しみと上手に向き合う

自己防衛を頻繁にする人は、人と心からの信頼関係が築きにくいとされています。

悲しみと向き合うのがうまい人は、積極的に人と関わります。

新しい友達や恋人を見つけるのに、抵抗感がありません。

一方、これまでの人生で人を失う喪失感を経験したけれど、その感情を上手く受け止められなかった人は、人と関わることに恐怖を感じます。

それは、自分の身近にいた人が、自分から離れていくことが恐怖だからです。

本書では、以下のように書かれています。

突然いなくなってしまった大切な人を、多くの人が忘れます。喪失は大きな悲しみと混乱をもたらすので、忘れるのが一番心地よいからです。

ところが、避けてきた悲しみを抱えたまま生きる人は、新しい悲しみに対する恐怖を感じやすくなります。

私は小学2年生のとき、いじめにあいました。

当時はなんでもないふりをしていました。

悲しみをなかったことにしてしまったのです。

それは、事実を受け入れたくないが故の行動でした。

そして友達と一緒にいられないなら、せめて大人と仲良くしよう、と思い、付き合う人を変えました。

これは自分の心を守るには、最善の方法だったと思います。

しかし、この自己防衛戦略をとったことで、近年まで私は、「人は、いつかいなくなる。だから本心は伝えるべきではない。」と思いながら人と付き合っていました。

私のように、人間関係についてのマイルールがある人は、多くいるのではないでしょうか。

本書でも次のように書かれています。

自己防衛の大半は、小児期の早い段階で始動します。困難な状況に置かれている小さな子どもがとれる最良の措置がそれだったのです。

自己防衛の戦略は無意識化し、私たちが子ども時代に解決しなかった危機ににた状況に置かれたとき、自動的に発動します。

この防衛戦略が自己否定や自己批判となり、自分自身を不快にさせている場合は、行動の見直しが必要かもしれません。

感情を意識する

「行動を見直したい」と感じた時、本書では、自分の感情を正確に知るのがよいとしています。

具体的な方法があります。

体の衝動(欲求)と頭の3つの面において感情を意識することになります。

たとえば、恐怖の感情を例にとってみましょう。

●体:震えるのを感じる。

●衝動:叫びながら走って逃げたい衝動を感じる。

●頭:恐怖していると頭で知る。

(中略)

感情についていうなら、なすがままにして、先に述べた3つの形で完全に感情を意識できるようにしたほうがよいのです。

そうすることで、感情や衝動自体が危険でないとわかります。

自分のことがより分かるようになるので、自分の感情や行動に納得がいかなかったときには、落ち着いて行動を変えられるようになります。

自分自身でいることを選ぶ

自分らしくいようという選択は、自分自身の内面の現実を受け入れ、自分自身に寄り添う努力をしようと決心することです。

(中略)

無意識に自己防衛の戦略をとることがあると知るだけでも、私たちの意識は高まり、自分自陣の戦略に目を向ける能力が増します。

私はずっと人と心から向き合うのが苦手でした。

いまでも怖く感じる時があります。

でもこの本を読んで、その感情は、『過去の自分が頑張って生きた証だ』とわかりました。

すると、これまでは嫌だったこの感情が、少しだけ愛おしくなりました。

自分も相手も大切にしたいからこそ、怖い。

それを学んだいま、〝避ける〟を選択するのではなく、丁寧に大切に相手にも自分にも向き合っていくと決めました。

★こんな人にオススメ

・人間関係に悩む人

・自分自身の思考について考えたい人

・相手と本心で話をしたい人

・本心で自分を語れるようになりたい人

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