~出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと~ Reader ayame vol.3

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★どんな本

30代、離婚間近の著者、菜々子さん。夫との別居をきっかけに、気持ちの整理をしようとしていた頃、ふと目に留まったのが「X」という「知らない人と30分だけ会って、話してみる」ことのできる奇妙な出会い系サイトだった。おそるおそる登録し、迷った末に書いたプロフィール。
「変わった本屋の店長をしています。1万冊を超える膨大な記憶データの中から、今のあなたにぴったりな本を1冊選んでおすすめさせていただきます」
謎の出会い系サイトから始まった、初めて会う人に本を紹介するという修行。
読めばきっと勇気が沸いてくる、そんな1冊。

★どんな著者

■花田菜々子(はなだななこ)
1979年、東京生まれ。書籍と雑貨の店「ヴィレッジヴァンガード」に12年ほど勤めたのち、「二子玉川 蔦谷家電」ブックコンシェルジュ、「パン屋の本屋」店長を経て、現在は「HMV&BOOLS HIBIYA COTTAGE」の店長を務める。編著書に『まだまだ知らない夢の本屋ガイド』(朝日出版社)がある。

★学び

「この本、あの人にも読んで欲しいな」

そう思った経験は、あるだろうか。
私は数え切れないくらいある。
幼い頃から本を読むのが好きだった。暇さえあれば本を読んでいた。暇じゃなくても本を読んでいた。小学校の時、学級会の話し合い中にも勝手に本を読んでいた。中学校の時、数学の授業中にも本を読んでいた(もちろん怒られた)。小学校の時、友だちへの誕生日プレゼントは、自分がオススメする、その子に合った本だった(だから親御さん受けはかなり良かった)。それくらい、本が好きだった。もちろん、社会人になった今でも。

この本を知ったのは、会社の同期がきっかけだった。SNSに投稿されていたこの本の感想を見て、読みたい!!!という衝動に駆られ、気がついたときには「貸して欲しい」とメッセージを送っていた。
「出会い系サイト」という一見危ないイメージのあるタイトルに惹かれ、興味本位で読み始めたが最後。本好きの著者の書く物語に引き込まれ、あれよあれよという間に読み終わってしまった。

この本の著者である花田さんは、ヴィレッジヴァンガードの店長。そう、独特なコメントが書かれたポップが店内のあらゆる商品に貼られている、これは何に使うの?と言いたくなるようなクスッと笑えるシュールな雑貨や本が置いてある、あのヴィレヴァンである。
ヴィレヴァンのサブカルっぽい雰囲気に惹かれた著者は、どんなポップをつければ立ち止まってもらえるのか、このジャンルの本棚にあえてこれを置いてみたら、など、数々のアイディアで楽しさを見いだしていた。しかし、時代の移り変わりと共に社内の風向きも変わっていく。求められる物もどんどん変わっていく。作りたいものが作れない、かつてのヴィレヴァンとは異なる雰囲気なってしまったことに、このままでいいのだろうかと考え始める。
そんな著者が、出会い系サイト「X」で何人もの知らない人に会い、本をオススメしていくことで、どんどん変わっていく。
読んでいるだけで伝わってくる、ワクワク感。次はどんな人に出会えるのだろう、どんな出来事が待っているのだろう。そう思って次のページをめくりたくなる衝動。

自分の持っている強みをどうやったら発揮できるのか、自分の好きな物でどうしたら人の役に立てるのか。この本を読めば、そのヒントが見つかるような気がする。自分が好きな物、今までやってきたこと・モノは、間違いなく自分の強み。そんな自分を形作ってきたものを武器として、知らない世界に飛び込んでいくこと。一見難しそうに見えることでも、それはきっと、誰にだってできること。一度飛び込んでしまえば、きっと見える景色はどんどん変わっていく。この本の著者の花田さんのように。

ここまで書いてきて、ふと思う。
私は、この本の良さをちゃんと伝えられているのだろうか。

書けば書くほど言葉が上すべりしていくようで、どこかで聞いたことのあるような平凡な言葉になってしまっているような気がして、それは自分の気持ちをきちんと写し取ってくれていなかった。本当に好きな物に対しては言葉ってこんなにも効かないのか、とつくづく嫌になった。

書評なんて大それたものではないけれど、好きな物をオススメするときは、きちんと書きたい。そうは思うものの、思うように気持ちを伝えられなかったりする。そんな私の心情をもこの本には捕らえられてしまっていた。共感の嵐だった。

実際に著者の花田さんが出会い系サイトで出会った人にオススメした数々の本。巻末には本書で取り上げられている本一覧なども出てきて、どんどん読みたい本が増えていく、本好きにはたまらない1冊。

★こんな人にオススメ

■本が好きな人
■一歩踏み出してみたい人
■本が好きな人
■前を向いて行動してみたい人
■とにかく本が好きな人

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