
★どんな本
IT技術の発達やAIの発達によって、これからの社会が不明確になってきていると言われていることは、周知のことだと思う。
そのような社会に取って、重要だと言われているのが「考える力」だ。
では、考える力とは何なのか。
考えるためには何が必要なのか。
を教えてもらえることは、ほとんどない状態だと思う。
今回、私が紹介したいこの本は、「考える力」について、解説し20万部を超えるベストセラーになった著籍「地頭力を鍛える」のまんがでわかるバージョンだ。
時間が無くて、読書できない!といった方でも、1時間半ほどで読み切れてしまう。
そして、何よりも「地頭力を鍛える」の重要ポイントを分かりやすくまとめてくれているため、明日から「考える力」を鍛えるためにやることが明確になる。
☆目次
1.結論から考える
2.全体から考えよう
3.単純に考えよう
★どんな著者
細谷功(ほそや いさお)さん
東芝を経て、アーンスト&ヤング、ギャップジェミニ等の米仏日経コンサルティング会社にて業務改革のコンサルティングに従事。問題解決や思考力に関する講演やセミナーを企業や各種団体、大学等に対して国内外で実施。現株式会社クニエコンサルティングフェロー。
★学び
正解病からの脱却
学校教育までの中では、先生たちや業者が作成する問題に正解することが求められる。
その中で、私たちは「この問題の答えはなにか」を常に考える習慣ができてきている。
しかし、今の社会の中では「正解はない」が当たり前である。
何か問題が起きたときや、提案を行う際に、唯一無二の正解があるわけではない。更に、そのためのアプローチ方法も無数にあると言われる。
私たちは、学生時代までの生活の中で、知識をいかに覚えるのかを重視してきた。
そのやり方は、高度経済成長期においては重要であったと著者も言っている。
現在のイノベーションや独創性が求められる時代においては、マイナスに作用することが多い。
それは、上司や先輩が正解を持っている時代は終わり、誰もが正解が分からない時代に途中しているのではないか。
正解を出すことよりも、問いを作り、それによって新しい正解を作っていくことが求められる。
20点で大丈夫
私は、上司や先輩から、新しい仕事を与えられた際に、どうしても完璧なものを提出しなければと思ってしまっていた。
その結果、提出するスピードが遅くなり、怒られるということが多発していた。
自分なりには頑張っているつもりでも、結果が出ないことやフィードバックをもらうことに不思議に感じていた。
しかし、本書の中で「20点で大丈夫」という言葉によって、仕事の仕方が大きく変わり、成果が出てくるようになった。
「20点で大丈夫」というのは、仕事の初期段階において、先輩上司を巻き込み、何度も手直しをしていくということが、私としてはポイントになってくると思う。
完璧な答えを出そうとすると、失敗できないという感情に支配されて手が止まってしまうことが起きる。しかし、目的に立ち返ると、完璧な答えを出すことが大切なのではなく、相手の期待値を超えていくことが大切になる。
20点主義では、相手に対して何度も資料を作成し、持っていくことによって、その精度を常に高め続けていく。これによって、相手の期待値を常に超えながら、仕事を行うことが可能になるのだ。
「考える力」とは、自分だけで必死に頭を捻ることではなく、常に全体像を把握しながら、何度も修正を重ねることが重要になると私は考える。
20点主義によって、完璧主義から脱却し、周囲を巻き込んだスピーディーな仕事を行うことが可能になる。そして、その先にあるのは、相手の期待値を超え続けた信頼と成果であると思う。
★こんな人にオススメ
☆真面目すぎると言われる人
☆完璧主義になりがちな人
☆考える力を身に着けたい人
☆自分の力で仕事を作りたい人
☆自分の取り柄がわからない人