~人を育て組織を鍛え成功を呼び込む勝利の哲学~ Readerかなvol.2

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人を育て組織を鍛え成功を呼び込む勝利の哲学

★どんな本

陸上選手としては、全国的に無名のまま実業団を引退し、サラリーマンをしていた監督が、箱根駅伝でチームを優勝へと導くことができた要因について書かれている。

その術は、サラリーマン時代に培ったビジネスの手法にある。

この本はスポーツだけでなく、「組織人」として生きる全ての立場に置き換えられる内容となっている。

★どんな著者

原 晋
青山学院大学体育会陸上競技部監督。
中学から陸上を始め、中京大学3年時に全日本インカレ5000mで3位入賞。
卒業後、中国電力に進むが故障に悩み5年目に競技者を引退。
95年より社員・提案営業マンとして再スタートを切り、全社一売り上げるほどに活躍。
04年から現職につき、09年には33年ぶりの箱根駅伝出場。
今年の箱根駅伝で史上6校目の4連覇を果たした。

★学び

教育の基本は、加点方式

2015年箱根駅伝で初優勝をし、原監督は日々プレッシャーを感じていた。
知らず知らずのうちに去年のチームと比較し、減点方式で見てしまっていた。
しかし、昔がどうこう関係なく今のチームをどのように強化していくのか、そして出来た部分を評価していく加点方式を大切にしている。
昔と比較して、できていない部分を見ることは簡単。

ビジネスにおいても、部下に対して、できている部分に目を向けることは、とても重要である。

無意識のうちに、欠けている部分を見ている可能性があるため、客観的に、相手のできているところを見る色眼鏡をかけているか確認することが大切である。

普段からコミュニケーションをしておけば「こいつを裏切れない」という人間関係ができる

青学大陸上競技部の教えは、「陸上競技部のための練習」ではない。
「学生スポーツは社会に出る前の知識をつける場」と捉えている。
社会があって初めて陸上界があり、陸上競技で身につけたことは、社会に役立たなければいけないと原監督は言う。

そして、社会に出た時に必要とされる「コミュニケーション能力」を重視し、食事中はどんどん会話をしろという方針である。
普段から、コミュニケーションをしっかりとっておくことで「こいつを裏切れない」という人間関係ができる。
それが駅伝レースでは特に重要なことであり、レース中にしんどくなった時、あいつのために襷を渡したいという気持ちがあれば、もう一踏ん張り効くようになる。
これはビジネスにおいてチームで目標達成に向かっている時、良好な人間関係が築くことができていれば、仲間意識が生まれるが、コミュニケーションがあまり取れておらず、信頼関係を築くことができていなければ、あともう少しというところで、折れてしまう。

原監督は目先の箱根駅伝優勝という目標だけを見ているのではなく、社会にでてからも必要とされる人財になることを見据えて指導をしている。

いい練習はいい生活から

原監督が就任した当初は、朝練習に出ればいつの間にかコンビニで立ち読み、寮の部屋から何か音がすると思えば、パチンコ台を持ち込んでいる学生もいた。二日酔いで練習に現れたり、茶髪選手も珍しくなかった。
何よりも体調管理が記録に直結する陸上競技。中でも長期離種目において「規則正しい生活」を繰り返し説いた。
反発を受けながらも、その方針を決して曲げることはなく、就任後3年間は選手たちの生活改善に時間を費やした。
部を去った者もいる。しかし、残った者もいた。
クビを切られる可能性もあったが、残った選手たちが残留を求めたこともあり4年目に突入。原監督は、今でもこの選手たちに感謝している。

原監督が目指したのは、「誰が監督になっても結果を出し続けられる組織作り」。
そのためには指導の核となるところで監督自身がブレたりしてはならない。
反対意見があろうと、批判されようとも続けることにによってチームのカラー、組織のカラーが生まれる。

どんなに選手から反対されても貫き通したのは、監督就任時の覚悟にある。

サラリーマンとして陸上と無縁の生活を送っていたところに「青学大の監督をやりませんか」と話が舞い込み、周囲からは「無理だから、やめた方が良い」という声をたくさん浴びた。

家族からの応援もあり、中国電力へ席を残した上で出向する形を模索したが、上司から学生から見透かされるぞと忠告を受け、安定企業の中国電力を退職して、上京する決心したのだ。

箱根駅伝にかかわる中でどれだけ魅力ある人間を輩出できるかが勝負

原監督は、陸上を通して社会で通用する人材を育成するということを常に目標としている。
それは原監督自身の経験からきている。
原監督は中国電力で陸上競技をやめた時、「陸上バカ」として周囲に扱われ、とても悔しい思いをした。
その偏見を覆すべくさまざまな苦労を味わいながらも、ついには「伝説の提案型営業マン」と称され、決して自分が「陸上バカ」ではないことを証明した。
原監督は、箱根駅伝という大きな目標を通しての4年間魅力的な人間に育て上げて社会に送り出すということを心がけている。

心のマナーがちゃんとある子。タイムが速くても、心がない子は獲得しない

たまに青学大の「自由な社風」をはき違えて解釈している入部希望者がいるという。

オシャレなイメージから「遊べるんじゃないか」と勘違いしている場合があるという。

しかし、原監督はそういう考えが見え隠れする選手は決してスカウティングしないと決めている。
自由であるためには、義務と権利を果たさなければいけない。
義務をおろそかにして、権利ばかりを主張する学生と過去に何度か衝突した。

周囲に悪影響を及ぼす可能性を回避するためにも、選手獲得の基準「心のマナー」を重視している。

就任当初は、タイムの良さを重視していたがチーム力が重要であるにも関わらず、自分のことを優先させる選手がいたことで、チームが崩れてしまった経験がある。

だからこそ、人間性をしっかり見て、青学大のカラーに合う選手をとっている。

大事なのは自分で目標を決め、自分の言葉で具体的に書き込ませること。これが選手の自立につながる。

青学大陸上競技の名物「目標管理シート」

選手たちは、自分の目標を立て、目標を紙に書き、そのために何をすればいいのかというところまで考え突き詰めていく。

自分で行うため、設定した目標に対して責任を負うようになる。
つまり、自分で自分をコーチするようになる。
走ることは自分との戦いのため、現状を知り、自主性を育むためにも、自ら目標設定をすることを大切にしている。

そして原監督は、選手たちに「なぜ」「どうして」を常に投げかけてきた。日頃から「理由」「根拠」「ゴール」の重要性を伝えて、4年間かけて自ら考える習慣を根付かせてきた。

また、共通認識としてテーマは紙に書いて合宿所の壁に貼るなど「目標」と「目的」を刷り込み、常に頭にある環境を作り出している。

この組織作りは、原監督10年間のサラリーマン生活でやり手社長から叩き込まれたメソッドが生きている。
毎月の目標管理シートは、提案型営業マンとして必須だった。
たとえジャンルが違ったとしてもそこで獲得した考え方、方法論はその本質さえ外さなければどんな世界でも通用するはずであると信じている。

★こんな人にオススメ

以下はその本に合わせて変更してください。
・今の組織をより良くしていきたい人
・人材育成の方法を知りたい人
・指導者であり組織を鍛えたい人

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